注意: このポストは実際の出来事から数ヶ月経過してから執筆しており、当時のことを思い出しながら記憶を元に構成しました。実際の出来事とは異なる可能性があることをご留意ください。
お腹が痛い
すべての始まりは突然の腹痛からでした。
いつも通りの週末を送っていたところ、日曜日の朝からやや体が重く、疲れが溜まっている感じがしていたので、ベッドで横になっていました。胃の調子が悪いと感じていたので食事もあまり取らず、かろうじてバナナやカロリーメイトなどの軽食を食べていました。
そして夜になると突然腹痛がやってきました。最初はいつもの腹痛かな、と思っていましたが、下腹部のあたりが痛み出し、かなりの痛みが襲いかかってきました。トイレに行きますが、痛みは続いたままで、むしろ強くなっていきました。まれにある胃痛はみぞおちあたりですが、今回はそれより少し下、左下あたりに殴られたような痛みがあります。トイレに行きますが、あまり下痢も出ず、むしろ吐き気が強まってきます。段々強さが増している気がして、ついには立ってトイレに行くことができず、這って行くようになりました。腹痛は止むことがなく、冷や汗や脂汗といった種類の嫌な汗が出てきました。あまりの痛さに、配達されてきたまま放置していたダンボールを呻きながら殴りつけます。
これは過去一に匹敵するレベルの痛さです。過去に一度だけ同じような痛さを感じたような... あれは中学二年生くらいの時、同じような梅雨の時期だっただろうか。
耐えられない痛み
あまりに腹痛が続き、時間は刻一刻と過ぎて深夜になってきました。流石に尋常ではないと思い、救急車を呼びたかったのですが、不思議なもので痛みに波があることが分かります。痛みが引くと、疲れがあるのかトイレ前でうずくまったまま気を失うように少し仮眠を取り、失われた水分を摂ろうと水をコップに入れて寝室へ戻るくらいのことはできました。ただ、水を少し飲むと、しばらくして腸のあたりに水がじわっと染みていくような感覚があります。そしてまた腹痛が襲ってきました。救急車を呼びたいのですが、腹痛に対処するのが精一杯で、動けないし、なかなか呼ぶことができません。
憔悴しているのと、深夜になってきているのもあり、少し落ち着いて眠りたくなってきました。腹痛は続いているのですが、姿勢を変えているうちに痛みが柔らぐ姿勢というのを見つけ、束の間の休息を取ることができました。しかし、また痛みがぶり返し、結局朝まで寝たり腹痛で目が覚めたりの繰り返しです。
過去のウイルス性胃腸炎
もう大分昔のことですが、私は中学生の頃、ウイルス性胃腸炎で耐えられない腹痛を経験したことがあります。今回、小腸穿孔による腹痛を経験したときも、そのときと比べるほど強い痛みでした。
過去の病歴の詳細は別ポストで書くことにしますが、痛みに耐えている時に思い出したのは、あの中学生の頃の地獄のような苦しみでした。
救急車を呼ぶ
気付くと日が明けて外は明るくなっており、少し落ち着いたものの、やはり過去の経験から恐らく入院になるな、という予感がしていました。そして、自分でタクシーを呼んだとしても、乗り込むまでにタクシーに辿り着けるか自信が無くなっていたので、救急車を呼ばなくてはいけないだろうと思っていました。
今まで救急車を呼んだことは一度だけあり、その時は泥酔して動けない人のお願いで呼んだのですが、自分のために呼んだことはありません。前回は救急車はどの程度から呼べるのか、「救急車をタクシー代わりに使うな」という報道もあったりするので、自信が無く、7119番(救急安心センター事業)に電話をして相談したのですが、要領を得ず、結局 119 番の救急へ電話をすることになったのでした。
痛みには波があることが分かってきたので、痛みが少ない時に万全の体制で救急車を呼べるように準備を進めます。入院を想定して、最低限の荷物を詰め、体に浮いた脂汗を流すためにシャワーを軽く浴び、着替えていざ電話します。
電話をすると、ほどなく「火事ですか、救急ですか」と聞かれ、「救急です」と答えてから自分の状態を説明します。住所やエレベーターの有無を教えて、あっけなく救急車が手配されます。マンションの管理人に救急車が来ることを伝えるよう言われたため、使ったことのない緊急ボタンを押して管理室で連絡しました。
救急車を待っている間は長く感じました。あらかじめ準備をしておいたのでやることはなく、あとは痛みがぶり返さないことを祈っておとなしくじっとしているしかありませんでした。今日は月曜日。外で人々が新しい週を始める雰囲気を感じます。
緊急搬送
遠くから救急車のサイレンの音が聞こえ、徐々に近付いてきます。サイレンが止まりましたが、なかなか部屋まで上がってきません。しばらくするとやっと呼び鈴が鳴りました。家の鍵を開け扉を開けると、救急隊員の方が立っていました。「大丈夫ですか?」と聞かれましたが、伝えられた症状の割には立って対応できており、「本当にこいつは救急搬送が必要なのか?」という言外の雰囲気が感じられます。しかし、実際は前屈みで立っているのがやっとで、この姿勢を崩すとしんどくなります。入院する可能性があると思ったため、荷物をまとめ、飲み水のボトルを持っていきたいと伝えますが、「今は置いていきましょう」と言われて、しぶしぶ置いて玄関を出ます。「ストレッチャーに乗れますか?」と聞かれたので、何とか乗ろうとしますが、背もたれが上半身を半分起こすような状態で寝ようとすると再び激痛が起きます。何とか安定する姿勢を探り、ストレッチャーが動き始めました。
エレベーターで一階まで降りて出口へ向かう途中で、管理人さんが心配そうな様子で覗き込んできます。歩道と道路の間の段差でストレッチャーが揺れて、その揺れでまたお腹が痛みました。振動が辛い。やっと救急車まで辿り着いて車内に搬送されます。確か体温と血圧が測られて、微熱があったのでマスクを着けるよう言われました。私の記憶ではその上から酸素マスクが装着され、救急隊員の方が乗り込みます。車内は涼しく、私には寒いくらいで、家を出るときに掴んできたタオルをお腹にかけます。初めて乗った救急車をじっくり見たかったのですが、残念ながらそんな余裕はなく、腹痛に耐えるために目を瞑っていたり、目を細めていたため、ほとんど覚えていません。
救急車に乗ったものの、しばらくしてもエンジンがかかる音がしません。「どうしたのだろうか、早く出してくれ」と思っていると、何やら無線でやりとりをする音がして、搬送先の病院が決まったようでした。そういえば以前何かで救急車に運ばれても受け入れ先が無いと病院へ搬送されず、長時間そのままの状態になってしまうことがあると聞いたことがあるような。
確かにタクシーのような感覚で救急車を呼ぶのは問題ですが、119番通報から病院への収容まで時間がかかることを考えると、緊急性が高いと感じたら、ためらわず119番へ連絡した方がよいと思います。判断に迷う場合は、利用できる地域であれば #7119 に相談する方法もあります。
Note: 政府広報オンラインにて、どのような場合に救急車を呼ぶかのガイドラインが掲載されているので、そちらを参考にすると良さそうです。
救急車を呼ぶかどうかを判断するためのスマホアプリも提供されているので、いざという時のためにインストールしておくと良いかもしれません。 消防庁の令和6年中の統計では、119番通報から病院で医師に引き継がれるまでの全国平均は約44.6分とされています。
そんなこんなで、結果的に近隣の病院へと運良く収容されることとなりました。そこから私のNETに関する運命が動き始めます。
